ビギマム祭では隅っこに追いやられていた#5~6用リールです。
前回のブログにも書きましたが、ドラグ機構が完全には煮詰められていない状態だったので、ここを何とかしないといけません。
試作で作製したのはギアにラチェットがカチカチと当たる部分をバネ材で加圧する力をつまみで調整するといったよくある構造にしてみました。
ギアも歯数30でこれといった特徴もないものでした。
しかしながらこのラチェット構造では思いっきりラインを引き出した時のラチェット音が気に入らなかったのです。
この音はリール構造や構成材料、肉厚等によって変化するものと考えられますが、ノイズ感は多分変わらないと思います。
原因はラチェットとバネ材料の位置関係に起因しているものと想像しているのですが、これを調整していくべきか、それとも別構造のドラグシステムに構造変更するべきか悩んでおりました。
最近のラージアーバーリール等に採用されているディスクドラグは微妙な調整が可能で、けたたましいノイズ音もせず、理想的なのですが、構成パーツのサイズ的に収まらないのではないかと思っていたのです。
ラチェット構造を採用する際にも色々と考え、試作しては悩み、構造変更して....を繰り返した挙句の構造だっただけにドラグシステムをゼロベースで見直すことには大きな抵抗がありました。
私の作製するBuddyリールの特徴としてはフェイスプレート部分にクリックパーツを固定するネジ等が露出しないシンプルなフェイス形状が挙げられます。
ドラグシステムを搭載することによりドラグ強度を調整するためのダイヤルがフェイスプレートに鎮座します。
理想を言えば、この調整用ダイヤルがないほうがデザイン的に洗練されているように見えるので良いのですがこのダイヤルを無くしたドラグシステムなど思いつきもしませんでした。
今回、ビギマム祭でいろんな方と話をしているときに、「これってドラグシステムに応用できるのでは?」と思うことがありました。
サイズ的には収まらないようだったので、これを基にあれやこれやと考えていくうちに、もしかしたらこの構造ならダイヤルを無くしたドラグシステムを構成できるのではないか!と思いついたのです。
まだ、頭で思いついた段階で何一つ検証できていないのですが、ノイズ音もせず、デザイン的にも影響しない構成が出来そうな気になっています。
ヒントは色んな所に隠れていて、それは何人にも平等に与えられているはずで、それに気づくかどうかだと思います。
いつも好奇心を持って、課題意識を持っていればヒントがアイデアに変わる瞬間が来ると思います。
などと偉そうなことを言っておりますが、果たしてそんなドラグシステムができるのか?
ハンドクラフト展に間に合えばいいのですが.....。