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Wスタッカーの加工

ハンドクラフト展が終了して、注文頂いたWスタッカーの加工を開始いたしました。

まず、中ぐり加工でパイプ内部と、ボディーの内部の加工を行います。

 

写真左からパイプ(L) パイプ(M) ボディーの加工状態です。

加工に関しては、ツールチェンジャーがあるわけもないので、一つのツールでできる加工は全部やった後にツールチェンジして、次の加工を行うといった具合に加工を進めます。

次に外形加工を行います。

Wスタッカーの加工プログラムはすでに作成しているので、ツールを交換した後は、X,Zの加工原点をマシンに登録した後はスタートボタンを押せば加工を開始してくれます。

 

私の持っているNC旋盤は卓上タイプの小さな旋盤なので、切り込み量を大きく取れないため、1個当たり20分程度の加工時間が掛かります。

その間他のことも出来るのですが、気になって結局機械の前でボーッと眺めてしまいます。

 

外形加工が終われば、突っ切りバイトで各パーツごとに切り落とし作業を行います。

ボディーは切り落とし後に切り落としの端面加工を行います。

 

ここまでくれば後は簡単そうに思えるでしょうが、違うのです。

 

ウッドカバーの場合は花梨の角材を切り出して、円筒状に加工して、

内径、外形加工を行い、研磨して、木固めを塗布して、ウレタン塗料を塗布していきます。

 

このウレタン塗布も6回7回と繰り返して、表面の凹凸がなくなるまで研磨してはウレタン塗布を繰り返していきます。

 

ウレタンの乾燥時間に各パーツの研磨を行います。

♯240 ♯400 ♯600 ♯800 ♯1000 白棒 青棒 更に研磨砥粒を使って研磨していきます。

このように結構な時間が掛かってしまうのです。

大量生産できる既製品とは一線を画したハンドクラフトの一品は、金属でありながら温かみを持った優しい形状になっていくのです。