今まで何度となくこのブログに登場したNew Reelですが、初めての登場は昨年の7月です。
当初は写真のようにドラグ調整用のダイヤルがフェイスプレートに鎮座したデザインでした。
ドラグとしてはラチェットのバネ強度をこのダイヤルで調整する構造を採用していたのです。
写真にあるように完成したのですが、実際に使用してみたところ、リール逆転時のラチェット音がノイジーで.....。
後、このダイヤルがあることがデザイン的に気になっていたのです。
リールの構造はともかく、外観は極力シンプルにするように苦心してたどり着いたデザインだったので、ダイヤルを無くしたい、ノイジーな逆転音を何とかしたい。
それが泥沼への入り口だったのです。(笑)
ラチェット音を変えるのであればラチェット構造をやめてディスクブレーキタイプにすればいいというのは簡単に気付くのですが、このリールデザインの中にディスクブレーキ構造を入れて、なおかつダイヤルは無くす。
これを両立させる構造にたどり着くまで何度試作してそのたびに挫折してを繰り返したでしょう。
ダイヤルはリール裏面側のセンターネジで兼用させることも当初から考えていたのですが、そうなるとダイヤル位置ありきでディスクブレーキ構造を考えなければならないのです。
ずーっつと考えました。ずーっつと悩みました。ちょっと閃いて試作しては問題にぶち当たり、の繰り返し
でも、それを繰り返していくうちにだんだん可能性が見えてきたのです。
基本構造は決まり、その構造をこのフレーム内に入れ込むための各パーツデザインを考え、試作して設計変更して...を繰り返してやっと試作品が完成しました。
気が付くと10カ月................。
外形での違いはドラグ調整ダイヤルがなくなったこと。
センターネジでドラグ調整ダイヤルを兼用させるためにネジ外径を少し大きくしたこと。
後はハンドルノブをエボナイトにしたこと。(これは気分次第です)
以上の変更点だけでディスクドラグタイプへの変更を成し遂げました。
まだ変更の可能性もありますが、デザイン、ドラグ等の基本構造はFIX致しました。
低番手用の同タイプのリールは【Buddy】と名付けていました。
【Buddy】の兄貴分となるリールなので【Bros.】と名付けました。
【Retro Reel Bros.】の誕生です。
各部のリールサイズは以下の通りです。
高さ:82mm 幅:80mm 奥行:65mm(ノブ含む) 重量:145g
ライン容量:WF5F+100y
これはHARDY Bougle3 1/4のライン容量とほぼ一緒です。Bougleの重量166gなので約20gの減量にもなっています。
今すぐにでもテストに出かけたいのですが、こんな状況なのでその日が来るまで気長に待ちます。
価格はテスト終了後に決定予定です。