Wスタッカーを以前ある程度纏めて加工しておいたのですが、そろそろ在庫が底をつき始めましたので、追加で作製いたしました。
スタッカーのボディー側はφ10で深さ20mm程度の穴加工が必要で、パイプ側はφ10の貫通穴とφ8の貫通穴が必要です。
この穴加工は簡単そうで案外と難しい加工なのです。
パワーのある旋盤なら問題ないと思うのですが、私が使用している旋盤では、たまにドリルが部材に食い込んで。過負荷で止まってしまうことがあります。
運が悪いとヒューズが飛んでしまうこともあり、少し緊張感を持って加工が必要です。
大変なのはドリル加工までで、後の工程はCNC加工なので、材料をセットして、旋盤のZ軸の原点を設定したらスタートボタンを押せば勝手に加工してくれます。
Wスタッカーのボディー部分は、中ぐり加工でφ11.5mmまで穴径を拡大する加工と外形加工を行ないます。
外側のパイプは穴径をフレアさせる加工と外形加工を行ないます。内側のパイプも同様に穴径をフレアさせる加工と外形加工をCNC加工で行います。
CNC加工とはいえ、材料をセットしたり、加工が終わったらプログラムを変更して、バイトを取り換えて、加工の座標を設定してと色々手間がかかるのです。
決してのんびりとコーヒーでも飲みながら加工が終わるのを待つような優雅さは微塵もありません。
CNC加工で内径加工、外径加工が終われば、突っ切り加工で材料の切り離しを行います。
通常はその後にバリ取りを行い、洗浄して完成となるのですが、
このスタッカーはそれでは終われないのです。
研磨加工と花梨のWoodパーツ加工、ウレタン塗布があるのです。
研磨加工はCNC加工後のパーツを汎用旋盤に取り付けて、#400、♯800、#1000、白棒、青棒、更にその上の研磨を行うのです。
加工時間以上に研磨しているのが現状です。
花梨のWood加工は内径加工、外径加工を行ないますが、外形加工は、僅かに窪みをつけて加工しております。
加工後は研磨を行い、ウレタン塗布を行いますが、ウレタン塗布、水研ぎウレタン塗布を繰り返して作製するのです。
機械加工だけで終了するスタッカーであれば、安価の提供することができるのですが、このWスタッカーは、
バンブーロッドの加工工程で例えて言うならば、フェルール部や、シールシート金具と同様の研磨加工工程を経て、リールシートフィラーと同様のウレタン塗布工程を経て生まれるのです。
パイプが2重に重なっているのですが、このフレアさせているところまで綺麗にRを合わせ込んでるからこそ、ピッタリと重なるんです。
何も言わなければWスタッカーと気づかない事でしょう。
Wスタッカーは時間が掛かります。それなりの値段になります。
でも、だからこそ、トントンとヘアーを揃える時に至福の時間を感じることができるのです。
沢山作ることはできませんが、豊かなフライタイイングのお供にいかがでしょうか?
Wスタッカー 税抜き5700円
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オフシーズンは始まったばかりです。
タイイングシーズンも始まったばかりですよ!!