· 

稲刈りとリール修理

実りの秋到来なのですが、今年はこの辺りもウンカの襲撃を受け、見ての通り、一部が坪枯れ状態になってしまっています。

我が家の田んぼはまだマシなほうで、田んぼの大半が枯れてしまったところも散見されます。

10月に入ってからの被害だったのも救いだったようで、ほとんどコメが成熟した後の被害なので、未成熟のコメが少なく、被害はあったものの、食べることに困るほどではありませんでした。

 

ウンカ予防に農薬をまくのが良い事は判っているんですが、ここ何年もウンカによる被害はなかったため、予防策として農薬散布をしていませんでした。

 

私個人的には、農薬散布してウンカ等の被害を予防できたコメよりも、農薬散布せず、ウンカ等の小さな生き物が安心して食べることができるコメの方が人間にとってもいいのでは?と考えてしまいます。

秋晴れの中、ドライブ気分でコンバインに乗り、田んぼへ向かっていきます。

のどかな田舎風景で、奈良県の私が住んでいる地域では、比較的緩やかに時間が流れているようにさえ感じます。

 

稲刈りは、コンバインで刈り取ったモミを乾燥させて、脱穀して玄米に加工するんですが、最近は刈り取ったモミをそのまま農協に供出すると玄米となって帰ってくるシステムが大半だそうです。

 

我が家は自分の家で乾燥、脱穀まで行っているので、その分設備投資や、作業量も多くなって大変なのですが一番のメリットは、他人のコメと混ざることが無い事だと思っています。

 

30a程度の小さな田んぼですが、1t以上のコメを刈り取り、軽トラに積み込み、乾燥機に入れて乾燥させ、脱穀する作業を3日掛けて行います。

 

普段引きこもり状態の私にとってこの仕事量は結構大変で30kgのコメを積み込んだり、降ろしたりを繰り返す作業は全身筋肉痛となって帰ってきます。

それでもこの作業が終わったら、何か大きな仕事をやり終えたような充足感に包まれます。

 

一方で10月になるとシーズンを終えたリール達が、修理のため我が家へと集まってきます。

大手メーカーの市販品の修理が大半なのですが、不具合の内容を聞いて、修理できそうな内容であればリールを送付していただき、内容を確認して修理するといった流れになります。

 

今回は、スプール回転時にフレームと干渉するリールと、特殊ネジを紛失したリール、ラチェットギヤが無くなったリールをお預かりいたしました。

 

フレームと干渉するリールは、内部のベアリングと回転軸が、大きな衝撃によりガタついて、フレームとスプールが干渉すると言った問題を抱えており、依頼者曰く、干渉部分を削って干渉さえ解消できれば良いとのことだったので、干渉箇所を特定して、削り加工、研磨加工して、一件落着

 

特殊ネジについては、取り付け部分の形状を計測して、スリワリネジに変更して加工しました。(写真参照)

 

ラチェットギヤ紛失リールについては、ギヤ外径サイズを特定して、市販のギヤを購入し、内径加工や、ピン固定穴の加工を行ない取り付けを完了。その他、フレームへの固定ねじの紛失等もあり、サイズ確認を行い、市販ネジで対応可能なものは注文して取り付けを行い完了しています。

 

リール修理の写真に関してはお預かり品なので掲載することはやめておきます。

と言うことで、とりあえず、ご依頼のあったリールに関しては何とか修理出来ました。

 

シーズン中に酷使されたリールや、不具合を抱えたリールがございましたらご相談ください。

なんでも修理できるわけではありませんが、私にできる最善の修理内容をご提案させていただきます。

 

また、リールの修理に関しては、修理を本業としているわけではないので、可能な限りリーズナブルな価格で皆様のリールを復活できればうれしいと思っています。

 

ネジ類の紛失、リールフットの不適合などありましたらご相談承ります。