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リール論争

いつの時代でもリールに関して議論されるのは、右巻き、左巻き問題です。

 

右巻き派は、利き手でハンドルを回すほうが速く、スムーズにラインを巻き取ることができると言い、

左巻き派は、右手でロッドを持って、左手でハンドルを回すほうがロッドの持ち替えがなく、理にかなっていると言う。

(上記表現は右手が利き手の場合を想定して記載しております。)

 

そういう私は左巻き派です。

フライを始めた当初は右巻きだったのですが、やはりヒットした後にロッドを持ち替えてハンドルを回すことに違和感を覚え、夜な夜な左手でハンドルを回して、左巻き派へと移行したのでした。

 

これはあくまでも低番手ロッドから#6ロッド程度までのお話であって、それ以上のロッドが必要な釣りになった場合に左巻きを選択するか、右巻きを選択するかは判らないのです。要は、まだその先の世界を知らないだけなんですが.....。

 

私の作製しているリールは、低番手用は特にドラグシステムを搭載していないので、右巻き、左巻きの制約はないんですが、個人的には、左巻き用のS字ハンドルを右手で回した時のハンドルのS字カーブに非常に違和感を覚えてしまうのです。

 

ですから、販売時に左右どちら巻きかを確認して、S字ハンドルの向きを調整しております。

 

右巻き、左巻き、この終わりのない論争はこれからも続き、決して結論は出ないと思います。

利き手が左手の人もいますので、リールとしてはどちら巻きに統一されることもなく、これからも右巻きリール、左巻きリールを作り続けることでしょう。

 

ドラグ機構付きのリールの場合、予めハンドルの向きを想定してから加工する必要があるので、後からハンドルだけ付け替えておしまいと言うわけにはいかないので大変です。

 

もしくは、低番手リールであってもラインガードを設けた場合はハンドルとラインガードの向きを反転可能な形状に設計しておいて、都度反転させて取り付ける必要があります。

 

そう考えると右巻き派と左巻き派の比率を把握して、その割合でリールを作製したほうがいいのでは?と考えてみたりもします。

そんなことを考えていると、自然にあることに気が付いてしまうのです。

 

そう、リール論争を終わらせてしまう可能性について..........。

Retro Reel 「Buddy W-handle」

名前の通り、両側にS字ハンドルを付けたモデルです。

 

右手で巻きたいフライマンも左手で巻きたいフライマンもこのリールで大丈夫!!

 

友人と一緒に釣りに行って、ロッドを交換してみたものの、ハンドルの方向が異なり、閉口したことも、

ロッドアクションを友人に知って欲しくてロッドを貸したけど、ハンドル方向が異なり、使いにくいからいいや!ってなったことも、ハンドルの向きが異なったがゆえに生じた色んな問題は解決できそうな気がします。

 

特に、フライフィッシングを教える立場の方々に使っていただくと生徒さんは違和感を抱くことなく、スムーズにレッスンを受けることができることでしょう。

 

色んな事を考えて試作してみました。