Glass Rodのラッピングを始めました。
梅雨時期でシトシトと雨の日はラッピングにもってこいです。いい天気ならば釣りに行きたくなるので、出かけたい気分を消してくれる雨の日は仕事に集中できます。
ブランクカラーは薄めのブラウンなので、自分的には同系色で合わせたいのですが、依頼者からはグリーン系でラッピングして欲しいとの依頼を受けております。
グリーン系と言っても色々なスレッドがあるので、候補になるグリーンをブランクにラッピングして、写真撮影して、その後ラッピング部分を水で濡らした状態の写真を撮影して、お好みのカラーを選んでいただき、ラッピングを開始しました。
ラッピングはTip側から行います。
理由は、ブランク径が細いほうがラッピングか簡単なので、Tip側で肩慣らしと言うか、感を取り戻しています。
今回のロッドの仕様は以下の通り
7’03” #3 6PC です。
グラスロッドの場合は継ぎ手部分にもラッピングを行いますので、ガイド1個につき2か所のラッピングとカウントすると、30か所のラッピングとなります。
このラッピング部分にはトリムを入れていますので、30か所のトリムとフックキーパー部分の飾り巻きが必要になります。
ラッピングは結構集中力を必要とする作業なので、2~3か所巻いたら少し休憩を入れています。これを繰り返しながら静かにラッピングを行います。
この時にラジオでも聴きながらラッピングするのが好きです。
フックキーパー部分のラッピングは最近はこのパターンが多いです。
あまり主張すること無く、でも手が込んでいることが判るパターンです。
今回は敢えて差し色は入れずに、控えめに巻いております。
トリム部分や飾り巻き部分は3回転でラッピングを留めています。
グラスロッドのブランクは塗装されており、表面が滑りやすく、3回転で巻き留めるのに苦労します。
バンブーロッドの飾り巻き時よりも少しテンションを掛けてラッピングすると良いようです。
ワインディングチェックやフックキーパーも自作しています。
コーティングについては前々回のブログで少し詳しく触れていますので、今回は簡単な紹介にとどめておきます。
まず、エポキシコーティングです。主剤1:硬化剤1:薄め液2で希釈して、細い筆先で、塗るのではなく、置いていくような感じでスレッドに染み込ませていきます。
硬化後に2回目のエポキシコーティングを行います。
希釈は同様で今回はロッドモーターで回転させながら塗布していきます。
硬化後にウレタンコーティングを行ったいます。2液性のウレタンを主剤1:硬化剤1で混合して、そのままロッドモーターで回転させながら塗布していきます。
硬化後、ウレタン表面部分を観察する局所的に盛り上がっている部分があります。
これは、スレッドをカットした部分であったり、スレッドの毛羽立ち部分だったり、気泡が残っていたり、そんな局所的な凸部分をデザインナイフで1か所ずつ削っていきます。
この地味な作業をどれだけ丁寧に行うかによって仕上がりが大きく変わってきます。
最後にウレタンをもう一度塗布して終了です。
バンブーロッドの場合は最後にブランク全体をコーティングするので、スレッドコーティングの多少のミスは最終コーティングに埋もれて目立たなくなることもあるんですが、グラスロッドはスレッドコーティングで終了なので、特にコーティングの端部の処理に気を使うので、コーティング時の筆使いに神経を使います。
思い通りの色合いになったのでいい感じだと思います。
きっとと依頼者の方も喜んでくれることでしょう。
後は、竿袋作製なんですが、これがまた案外時間が掛かったりするんで、雨の日にミシンに向かいたいと思います。