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AMPEXリールの修理

まず初めに7/4(日)の出来事を!

バンブーロッドの仕上げ削りを行っていたのですが、お昼ぐらいに、股間に違和感を感じていました。

その違和感とは、右の睾丸を握られているような感じで、次第に痛みが増大してきました。

3時ぐらいに、痛み止めを服用し、横になっていたんですが、どの体勢でも痛みがある状態で、16:30ぐらいに妻に病院へ連れて行ってもらうようお願いしました。

 

大きな病院の方が良いだろうと、30分かかる病院までの道のりが、気が遠くなるほど長く感じ、30秒に一度くらいのペースで痛みのピークが来るような感じでした。

 

病院到着後も、すぐには診察ではなく、色んな書類を妻にお願いして記載してもらっているときも厳しい痛みと戦っていました。

 

先生に、「まず、痛み止めを!」と懇願し、点滴で痛み止めを打ってもらい、徐々に痛みは消えていきました。

下腹部のエコー、造影剤でのCTスキャン、睾丸部のエコー、前立腺チェック等々、かなり恥ずかしい検査を経て、副睾丸炎と尿道結石との診断でした。

 

抗生物質と生理食塩水の点滴を受け、22:00ぐらいに開放されました。

休日診療だったため、翌日再度話を聞きに行きましたが、女医さんに睾丸をいじられただけで、結果は同じでした。

 

CTスキャンしたら胆石がたくさんあったよ!

と言われましたが、どうしたらいいか聞くと、まあ、痛みがなければ経過観察でいいでしょう!とのことで、ホッとしています。

 

そうこうしているうちに、修理依頼のリールが家に届いておりました。

AMPEX CLというモデルのリールで、以前ノブが外れたので、自分で修理をしようと試みたが、途中で挫折して長い事使用していなかったリールであるとのことでした。

 

リールを見ると、スプールにφ2.8mmの穴が開き、テーパー状にえぐられた形跡があります。

ノブのネジ径はM2.5のようで、このままでは修理できないのですが、このリールのノブには座布団が付いていました。

座布団とはノブとスプールの間にある金属製のスペーサーの事で、ハーディーのリールによく採用されています。

 

この座布団にオネジ加工した突起部分を設け、スプール側にメネジ加工して、この座布団をスプールに固定し、この座布団にノブ用ネジM2.5用のメネジ加工を行なえば修理できると考えました。

 

スプール厚は約2mmほどで、テーパー状にえぐられた部分の最外径は4mm程度あったので、スプール側にφ5.5mmのドリル加工を行ない、M6×0.5の細目ネジ加工を行ないました。

ピッチ0.5mmなので、3山程度はネジがかみ合うだろうとの判断からです。

 

座布団の突起部はφ5.5mmで、高さ2.0mmにしています。

同様にメネジ加工を行ない、それ以外は純正の座布団形状を計測して、コピーいたしました。

 

神経を使うのはやはり人様のリールにドリル加工するときですね!

失敗は許されないので、簡単な作業なのですが、緊張します。

 

修理を受ける際に、修理代が4000円を超えるようなら修理は見合わせると言われておりましたので、流用できるパーツはそのまま流用して出来るだけ安価の修理しますと回答しておりましたので、ノブとネジは流用いたしました、

ネジは少し山がつぶれかけていたので、再度ダイスを通してネジ山を復活させました。

 

また、同じAMPEX CLリールの修理を依頼されている方は、センターネジを紛失したとのことだったので、当初はリールを送付していただき、各部分を計測して加工する予定でしたが、このノブ修理のリールのセンターネジを計測したので、リールは送付していただかなくても加工できるという何ともラッキーなこともありました。

 

さて、結局のところ、スプールへのネジ加工、座布団の再設計、加工で修理出来ましたこのリール、返送料込みで2000円の修理代とさせていただき、本日発送いたしました。

 

全てのリールを完璧に治せるほどの技術は持ち合わせておりませんが、出来る範囲の修理においては対応していきたいと考えています。

修理を通して、私の修理技術であったり、フライへの情熱などを感じ取っていただき、Retro Rod&Reelってなかなかいいじゃん!と言っていただけるよう頑張らせていただきます。