フライリールのハンドルは、両軸タイプのレイズドピラーリールにはやはりS字ハンドルが良く似合います。
S字ハンドルのお形状については、何パターンも試作して、形状を決定しました。
写真のBuddy ステンレス花梨モデルは左巻き仕様です。
Buddyリールはドラグシステムが無く、ラチェットのみなので、右巻きとして使用することも可能は可能なんですが、
右巻きとして使用した場合のS字ハンドルの向きが気持ち悪いのです。
なので、購入いただく方にはリールの巻き方向を確認して、その方向に合わせてS字ハンドルを準備しています。
海外のリールの中にはこのハンドルの向きの気持ち悪いのが存在するのです。
結構有名メーカーでも気持ち悪い向きのリールがあります。
そもそも日本人と欧米人では感覚の違いと言うか習慣の違いがあるので、彼らにとっては気持ち悪くなく、むしろその方向が正しいと認識されているのかもしれません。
バンブーロッド作製時のプレーンも、日本式では引きカンナなのに対して、スタンレー社のカンナは押しカンナだし、ノコギリや車のウインカーなども日本とは反対の感覚なので、欧米人と日本人を一緒の感覚で比較すること自体が間違っているのかもしれませんが.....。
で、このハンドルなんですが、右巻きと左巻きとで非対称なS字ハンドルではなく、対照的な形状であれば、どちら方向に回転させても全く違和感がないんですが、やっぱりその形状では趣が違ってくるんですよね!
日本人は繊細であるとよく言われます。
確かにYoutubeで海外のバンブーロッドビルダーの制作風景をみると、ラッピングであったり、スレッドコーティングであったり、細かな作業にあまり気を使わない人が多いように思えます。
リールも同じことが言えると思います。
以前、かの有名なハーディーリールのリブフットの構造をチェックしていたところ、リブフットの波打ち形状が非対称になっていて、驚いたことがありました。
日本人が繊細と言われるのであれば、その繊細さを更に追及したモノづくりを行うことが必要で、そのようなモノ作りを続けて行けば、誰からも愛されるリールメーカーになれるのだと信じて細々とリール作りを行っています。
海外メーカーのS字ハンドルに違和感を持つ人は私だけではないと思うのですが、如何でしょうか?
もし、お手持ちの両軸リールのハンドルの向きに違和感をお持ちの方がいらっしゃいましたら、気持ちのいいハンドルの向きになるように作り替えも可能ですので、お気軽にご相談ください。
最近もロッドの修理や、リールの修理等が結構舞い込んできております。
シーズンオフになって不具合のあるものの修理にやっと手を付け始めているためか、色んな相談を受けておりますが、出来れば、写真を添付して、修理箇所を判り易く説明していただければ、修理の可否、概算見積もりを素早く対応できますので、よろしくお願いいたします。
勿論カスタムリールのオーダーもお待ちしております。
当方のレイズドピラーリールは100g以下での作製も可能です。
また、各パーツの組み合わせにより、指定の重量にフィットさせることも出来ると思います。
お気軽にご相談ください。