以前のブログでほんの少しいだけ触れたタッチセンサーのお話をします。
フライス盤の加工ステージとエンドミルは導通があるので、加工ステージとエンドミルの導通がない状態にできればタッチセンサーを作れると思い加工してみました。
写真はφ8mmの快削洋白の一部を段差加工して、絶縁体のエボナイトを嵌め込んで同様に8mmに加工しました。
実際にはφ10mmを旋盤にてジャスト8.0mmに加工しています。
快削洋白とエボナイトの境界部分に凹み部分がありますが、これは特に必要なわけではないのですが、後から説明するワニ口クリップを挟む部分として加工しております。
黒いエボナイト部分をフライス盤のコレットチャックに固定します。
タッチセンサーなので、センサーがワークに接触したら光る機能が必要です。
これも非常に簡単で、ホームセンターで電池ボックス(単3×2)と3Vで点灯するLEDとワニ口クリップと配線材料を購入しました。ワニ口クリップ同士を接触させるとLEDが点灯するように配線をすれば完成です。
片方のワニ口クリップをステージ上のワークに固定し、他方のワニ口クリップをタッチセンサーの凹み部分を加えます。
タッチセンサーとワークが接触するとLEDが点灯し、タッチセンサーとして機能すると言う訳です。
実際の使用方法としては写真のような円盤状のワークの中心を求める場合、X方向(左右方向)でワーク両端にタッチセンサーを接触させ、X方向の中心座標を求めます。
次にY方向(前後方向)でワーク両端にタッチセンサーを接触させ、Y方向の中心座標を求めます。
これで円盤状のワークの中心座標を求めることができます。
実際にフライス盤のコレットチャックにタッチセンサーを取り付けた状態です。
簡単に取り付け可能でタッチセンサーとして安価で機能するものを作り上げることができました。
内径の中心座標を求めることも出来ます。
旋盤に応用するには、バイトと刃物台との導通を無くすようにできればこのLEDを応用できますので、バイトの下にPETフィルムなどを敷いてバイトの上にも絶縁物を置いて、バイト固定ねじが直接バイトに接触しないようにできればバイト自体をタッチセンサーとして活用することができます。