リールシート金具を非力な卓上旋盤で加工しようとすると結構時間がかかってしまいます。
まず、旋盤のチャック部分の貫通穴径が10mm程度の場合、リールシート金具を加工する際の材料径がおよそφ20なので、まず材料をカットして旋盤に固定して加工する必要があり、連続加工をやりにくい状況になります。
材料をカットするのも案外時間がかかりますし、卓上旋盤の場合、突っ切バイトが食い込みやすく、突っ切り作業に苦労します。
他には中ぐりバイトでの加工も時間の掛かり作業ですし、その前の段階のドリル加工もドリルチャックがφ7mm程度が限界で、ドリル加工も案外時間がかかってしまいます。
さらにはローレット加工は主軸に負担がかかるし、結局どの作業工程も結構厳しい作業内容になってしまうようです。
頑張って加工して1日2セット位しか加工できなければ、市販のリールシート金具を買った方がコスト的には安上がりだったりもします。
バンブーロッドビルダーは大きく2つに分類されるようです。
1) なんでも自分で加工してしまうタイプ
2) 加工の手間を考えて、市販品を使用するタイプ
どちらがいいとは一概に言えません。
全て自分の手で作り上げたパーツ類は満足度が高いのですが、色んな加工に時間を取られてしまいます。
市販品を活用する場合、満足度面では劣るかもしれませんが、安定した製品を活用し、その加工時間の削減分をロッドのコア技術部分の加工時間に費やすことが可能となります。
私はどうかというと、当然ながら全部作ってしまうタイプと言うか、バンブーロッドとリールも全部作ってしまうし、小物類の開発まで手掛けているので、色んな意味で時間が足りなくなってしまっています。
最近ではグラスロッドのオリジナルブランクまで作ろうとしており、試作ブランクの組立を行う時間の捻出さえもままならない状況です。
それはさておき、いろんなイベントで、リールシート金具の加工の話をよく聞かれます。
加工してもらえるのであればお願いしたいという声も良く聞きます。
現在自分が手掛けているリールシート金具のサイズ違い程度であれば問題ないのですが、オリジナルデザインのリールシート金具の加工を行なう場合は、加工プログラムの開発費用が発生します。大体3000円程度なので、30個程度加工すれば1個当たり100円の開発費用として薄められます。
キャップ&リング&チェックで加工費はおおよそ3000円程度です。デザインや材料消費量により前後しますし、仕上げ状態等々によって価格は変動します。3000円の場合は鏡面研磨加工済みの状態です。
ポケットタイプの金具は加工できませんのでご了承ください。
基本的に加工しやすく、一度に多数加工できるデザインであれば、安価に加工できます。
ローレットの有無によっても値段は変わりますし、仕上げ状態によっても値段は変わります。
最終仕上げは自分でやるから、リングの中ぐり穴加工とキャップの止め穴加工だけやって欲しいとか、色んな要望に対応することができますので、こんな状態で納入して欲しいとかいうご要望がありましたら一度ご相談ください。
20個単位ぐらいで引き受けたいと考えておりますが、加工数についても要相談可能です。
フィラーとセットでの納入ももちろん可能です。送って頂いたフィラーを加工して返送することも可能です。
バンブーロッドのテーパー設計に集中したい場合などは外注業者として周辺材料供給することができますのでお気軽にご相談ください。
キャップ裏面への刻印も可能です。
納期は2~3ヵ月程度必要ですので、余裕を持ってご相談ください。