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MARQUIS LWT5 Lile Guard

Facebookを眺めていると、MARQUISリールがシルクライン等によりラインガード部分が削れてしまったので、ライン交換する予定だが、削れてしまった部分に新しいラインが擦れて、傷ついたりしないようにするにはどうしたらよいでしょうか?との投稿を見つけました。

 

私の友人もその投稿を見つけたようで、Retro Rod&Reelに相談したらいかがですか?というコメントから、少しやり取りをしてラインガードを加工することになりました。

 

当初はU字型のハーディー純正と同形状のラインガードにしようと考えていたのですが、少し味気ないので、

リング型のラインガードを提案したところ、リング型の方が良いとのことで、MARQUISリールを送付していただきました。

 

実際加工したことが無いので、うまくできるかどうか不安だったのですが、まずは到着したリールのラインガード装着部分の形状測定を行います。

 

マスキングテープを貼り付けて、その上から鉛筆でなぞって形状を転写し、図面化していきます。

このリールはアウトスプール形状で、ラインガードが大きいとスプールと干渉してしまうので、そのあたりを注意しながら設計しました。

 

また、リング状のラインガードを固定するネジ穴を開けたい部分のフレームに長穴が設けられており、その長穴をかわすようにネジ穴をずらして設計しました。

ラインガードの厚みも厚すぎるとリールから出っ張りすぎるので、2.5mmに設定しております。

ケミカルラインを使用する場合はそんなにラインガード自体が研磨されることも少ないと思われるため、今回は真鍮で加工しています。

もし、摩耗が起きるようであれば、材料を変えれ加工したいと考えます。

 

リールの計測を図面化して、加工してみました。

フレームのU字部分がリング状のラインガードの裏面にうまくフィットするようにしようと考えて、設計、加工を行ないました。

 

1回目の加工リールのフレームにフィットせず、少し形状修正を行い、2回目の加工を行なうと、うまくフィットすることが出来ました。

 

加工は1.5mmのエンドミルで加工し、加工後は各部分のバリ取り、研磨を行い、形状を整えます。

リング用ラインガードの設けた取付穴をガイドにしてリール本体にネジ穴加工を行ないます。

取り付け用ネジはM2×6.5なのですが、そんな都合の良いネジがあるわけもなく、ネジも加工します。

市販のプラスネジを加工して使用してもいいのですが、やはりスリワリネジの方が雰囲気が出るので、ネジ加工も行いました。

 

ダイスでねじ加工し、スリワリ加工して、研磨すればねじの完成です。

MARQUISリールに取り付けてみました。

如何でしょうか?

本体の雰囲気を損ねることなくリング状のラインガードの加工が出来たと思います。

 

この状態で使用していただき、不具合があれば、作り直しを行う予定です。

 

リング状のラインガード加工のお話でした。

さて、バンブーロッドの荒削りを行ないます。