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Bamboo rodの仕上げ

Bamboo Rodのラッピングまでは以前のブログで報告しておりましたが、その後について書きたいと思います。

ラッピングの後はエポキシコーティング、ウレタンコーティング、ウレタンフルバーニッシュ、リールシートフィラー接着、竿袋作製の手順で進めております。

 

この順序で進めるにあたり、エポキシとウレタンを注文していたのですが、ウレタン(2液性)は納期が数カ月かかるとのことで、ウレタン工程を省いたプロセスで進めるようにプロセス変更しました。

 

このプロセス変更に当たり、エポキシコーティングを見直しております。

1回目のエポキシはラッピングのスレッドに染み込ませるだけです。

2回目はロッドモーターを回しながら行います。

乾燥後にケバ立ち部分をデザインナイフで取り除いて、平坦にして3回目のエポキシコーティングを行ないます。

 

ウレタンのフルバーニッシュは5回塗布後、水研ぎして、仕上げコーティングを行ないます。

バンブーロッドを作製している人は結構たくさんいると思うのですが、SNS等に投稿されている写真を見ると気になることが数点あります。

 

まず、リールシートフィラー長さ

リールを装着した状態での写真を見るとリールに対してフィラーが長すぎて、グリップ、リール、リールシートの位置関係がアンバランスに感じるロッドが案外沢山あるように感じます。

 

ラッピング部分のコーティング

これは仕上げの状態の写真を見ても、ラッピングスレッドの毛羽立ちが判ってしまうロッドがあります。

また、スレッド処理もスレッドスレッドを引き抜いてフィニッシュする際にスレッドを完全い引き抜いてからスレッドをカットする人がいますが、そういう処理をするとどうしてもコーティングする際に引き抜いたスレッド部分が盛り上がったりして綺麗な処理が出来ません。

 

ラッピング後、エポキシコーティングする際に毛羽立ちを無くすためにアルコールランプに火をつけて、スレッド部分を回転させながらアルコールランプに数秒近づけて毛羽を焼き切ります。

その後にコーティングするとマシにいなります。

 

スレッドメーカーによっても毛羽の状態や捩じりの状態が異なりますので、色んなメーカーのスレッドで試してみると良いと思います。

 

もう一つ気になることを思い出しました。

バンブーロッドの仕上げ削りの前にスクレッピング加工で竹表面のエナメル質を除去して正三角形を作り出すのですが、竹の表面を削り過ぎているビルダーさんが多いです。

 

出来上がったバンブーロッドの表面の写真を見るとパワーファイバーの太い繊維部分が露出しているロッドが散見されますが、これは表面のエナメル質と、細かなパワーファイバーまで削っている状態になっています。

バンブーロッド表面に太い繊維状のラインが見えているロッドはこの細かなパワーファイバーを削りすぎているので、余りよろしくないと考えています。

エナメル除去の際に、まだ一部にエナメルが残っている状態でスクレッピングを止めても、仕上げ削りでエナメルが残っている部分は削ってしまうので問題ないのですが、この時点でエナメル質を完全除去してしまうと太いパラーファイバーが露出して見た目的にもよろしくないですし、厳密にいえばパワーファイバーの繊細で密な部分の表面付近のパワーファイバーを除去しているのでロッド強度的にも疑問です。

 

バンブーロッドを見る際には、バンブーロッド表面のファイバーの状態をよく観察することをお勧めいたします。