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フレームとフェイスプレート

前回はフレーム加工の途中まででしたが、その後研磨を行ない、レイズドピラー形状に輪郭加工を行ないました。

 

輪郭加工はφ2mmのエンドミルで外周部を加工していくのですが、非力な卓上型フライス盤では切り込み量を抑えて何度も繰り返し切り込んで加工していくため、それなりに加工時間がかかってしまいます。

また、加工中にワークが動かないようにクランプするんですが、エンドミルとクランプの隙間があまりないため、加工中はエンドミルがクランプに激突しないかスタート直後は非常に不安です。

 

加工後はツールマークを除去するために外周部分を#400程度のサンドペーパーから順に研磨加工を行ないます。

最終的には#8000程度まで研磨を行ない仕上げていくのですが、バーミンガムタイプであれば旋盤加工後に研磨加工を行なえば良いだけなのですが、レイズドピラータイプでは、旋盤加工後に研磨を行ない、輪郭加工後にも上記のような喧嘩工程が必要となってきますので、レイズドピラータイプの方ははるかに手間がかかり、値段的にも高価になってしまうのです。

フェイスプレートに関しては、サイズが変わっただけなのですが、加工治具等を新たに作製してから加工を行なうため、これも案外時間の掛かる工程です。

また、フェイスプレート表面は単に平面形状でも問題ないのですがあえて方面に窪みを形成して立体的な表面にしています。

 

フェイスプレートはエボナイトで、写真は表面を#400程度のサンドペーパーで研磨した直後の状態です。フェイスプレート表面にはサンドペーパーによるスクラッチキズが無数に入っており、鏡面には程遠い状態です。

 

ここからサンドペーパーの番手を上げて、徐々研磨を行ない、白棒、青棒、液体コンパウンド等で鏡面になるように研磨を進めていきます。

この研磨には近道はないようで、短時間で鏡面を得る手段は持ち合わせておりません。

サンドペーパーの番手を一気に細かくするとスクラッチキズを取り切れず、鏡面が得られません。#400に次は#600、#800と言うように徐々に番手を細かくしながら根気よく研磨を行っていきます。

 

研磨が完了したら、研磨面にマスキングテープを張りつけて、傷防止に努めます。

 

ようやく、大きなパーツの加工が終わりつつあります。

これからは細々したパーツ類の加工をおこない、組み立て工程へと進んできます。