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バンブーロッドの接着

バンブーロッドを作製しております。

毎回特に変わったことをしている訳ではないので、これと言った話題があるわけではないのですが、バンブーロッドの接着は写真を撮ることがほとんどないので、過去の写真と織り交ぜながら接着プロセスについてお話したいと思います。

 

接着剤は以前はユーロイドを使用していたんですが、ある時を境に入手困難となり、現在はTGX接着剤を使用しております。

 

ユーロイドはシックハウス症候群の発生物質が含有されていたために使用できなくなったのかもしれません。

ユーロイドは可使時間がTGXよりも長く、扱いやすかったのですが、耐熱性に劣るという欠点もあり、入手困難になった時点で使用することもなくなりました。

 

TGX接着剤は上述の可使時間の問題があるんですが耐熱性があり、接着強度的には問題ないと思っております。

 

 

さて、バンブーロッドの接着の際には一度6本の竹辺を合わせて六角形にした状態でマスキングテープで留めて、一か所にデザインナイフで切り込みを入れて、写真のように開いた状態にします。

この状態で三角形の頂点部分をプレーンで削ります。これは頂点部分が重なり合わないようにします。

 

この後は接着なんですが、このプレーンで頂点を削った際に削りカスやダストが接着面となる部分に付着していることが良くあります。

この状態で接着すると、この削りカスやダストによって接着剤層の厚い部分が出来てしまうのです。

この接着層n厚い部分があるといかにも精度の悪いロッドに見えてしまうので、この頂点削り後にいそのまま接着工程の進むのではなく、一度マスキングテープを外して、削りカスやダストを刷毛等で除去して、付着物を取り除きます。

 

そして、新たにマスキングテープで留めて、デザインナイフでヒラキの状態を作ります。

このひと手間を惜しまないようにすることが大切なのです。

さて、いよいよ接着です。

TGX接着剤の配合比は主剤100:硬化剤15の割合なので、20gに主剤に対して3gの硬化剤の割合に調合します。

 

この時に注意が必要なのは、主剤を20g取り分けた後に硬化剤3gを足して調合するようなことはしないでください。

 

20gの後に3gを調合してもデジタル秤の精度的に3gを上手く計測できない場合があるんです。

 

ですから、最初に硬化剤3gを計測後に、主剤20gを足して調合するようにしたほうが精度よく計測できると思いますので、覚えておくと良いと思います。

(写真は3g計測後に主剤を計測するためにゼロリセットした後の写真です。)

 

さて、接着剤の調合が終わったら接着なんですが、ここから先は忙しすぎて写真を撮る暇がありません。

 

ということで、尻切れトンボみたいになってしまいましたが、デジタル秤で調合する際は、軽いほうから計測するように心掛けると良いということを覚えておいていただければOKです。