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New Glass Rod ブランクス完成

2021年の6月に仕様決めをして、試作を繰り返しこの度やっとグラスロッド用ブランクスが完成いたしました。

 

なんせ、初めてのことでテーパーどの程度テーパーを変えるとアクションがどう変わっていくのかと言う知見がないので、最初は神頼みのようなところからスタートし、希望の番手にならなかったり、希望のアクションへの道のりが見えない状態がありましたが、やっと私好みのアクションになりました。

 

少し欲をだして、6’06”~7’03”まで可変可能なブランクスにしています。

長さを変えることができるのは、2PCS状態で入手し、自分で切り出して、スピゴットフェルールも自分で切り出して接着するとことからスタートしているためです。

 

このブランクスが2/6に到着しました。

ブランクスの切断、端面加工、スピゴットフェルールの切り出し、端面加工、すり合わせ、接着を経て、7'03" #3 6pscのブランクス状態になるのです。

 

2/17からのつるや釣具店さんのハンドクラフト展に間に合わせたい為、急ぎたいのですが、数日前から6’06” #2 5pcsのグラスロッドの組立を開始しておりましたので、両方ともハンドクラフト展に間に合うように頑張っていたので、ブログの更新がおろそかになっていたのです。

 

その他にフロータントケースの加工もあります。10月のハンドクラフト展では売り切れてしまい、自分が実際に渓流で使用していたフロータントケースまで買われてしまうと言ったことまで起きてしまったので、もっとたくさん加工したいのですが中々時間の調整が出来ず、今回も早い者勝ちの状態になりそうです。

 

W-スタッカーの準備もあるし、竿袋の裁縫もあります。

中々ハードですが南都が出来るところまでやりたいと考えております。

 

 

こちらは6’06” #2 5pcsのグラスロッドの状態です。

現在エポキシコーティング中につき、乾燥まで多少の時間があるのでブログを更新しております。(このブランクは今までのブランクです)

 

さて、今回のオリジナルブランクスは自分なりのコンセプトがありました。

 

・バンブーロッドにBalladと似たようなアクションであること。

・バンブーと持ち替えても違和感がない事。

・源流用として、ベストの背中にすっぽりと収まるサイズであること。

 

以上の3点に重点を置いてブランクはスローテーパーにして、余り軽量化はせずに少し重みを残したグラスロッドにしました。

仕舞寸法は385mmで、コンパクトなので、バンブーロッドを使用する際には常にベストの背中に入れて予備ロッドとして持ち歩いたり、現流域への釣行の際には背中に長さの異なる6pcsのグラスロッドを忍ばせて滝を巻いたりして、頼もしい相棒として活躍すると思います。

アクションはラインを通していない状態でも、自重で十分にブランクが曲がり、その復元力でフライを運んでくれるようなリーダーキャストのしやすいロッドにしています。

現流域では、まずは魚体を見つけてからのキャストが大半なので、~5m辺りのキャストがほとんどです。

この距離でも十分にロッドが撓んでくれて、ゆったりとキャストできるのが理想で、そんなロッドに仕上げました。

 

曲がらないロッドを曲げようとして、早いリズムで強引にロッドを曲げようとするような慌ただしい釣りではなく、ゆったりとロッドを振ってもロッドは優雅にしなって、ゆっくりとフライをポイントに運んでくれるようなロッドなのです。

 

ロッドはいかに振るかではなく、いかに止めるか!を意識してフライをプレゼンテーションすると見つけていた魚体が浮かび上がってゆっくりとフライを吸い込みます。

ゆっくりと合わせるとロッドは滑らかな円弧を描き、ローリングまでがグリップを通じて伝わってきます。

 

ゆったりとした優雅な大人の釣りに向いています。

G-Balladと名付けたこのロッドはスローテンポの良く似合うロッドです。

 

ハンドクラフト展に初展示いたします。

お楽しみに!