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Short Bamboo Rod その3

前回Ferrule接着まで進んでいたバンブーロッドですが、その後コルク接着を行ないまして、グリップ成形も完了しました。

 

今回のロッドは6’00”の#2の2pcsと3pcsを作製しており、2pcsのグリップ、リールシートはオールコルクで作製しようと考えておりました。

コルク15.5個をブランクに接着し、硬化後にグリップの削り出しを行なおうとして、気が付きました。

 

リールシートがウッドフィラーの場合は、フィラーの接着は最終コーティングが終わった後に行うので、グリップ成形時はフィラーがない状態なのでフィラー接着予定のブランク部分を旋盤の固定振れ止めにベアリングを固定して、そのベアリングにブランクを差し込んでグリップ成形を行なっておりました。

 

今回オールコルクのため、フィラー接着予定のブランク部分にはすでにコルクが接着されている状態なので、固定振れ止めを使用することが出来ないのと、コルク全長が長いので、小型の汎用旋盤には固定できないことが判明しました。

 

幸いNC旋盤には取り付け可能で、ロッドエンド部分にセンター加工して、その部分を芯押し台で押すことで振れなく、グリップ加工を行なうことが出来ましたが、常に先のプロセスの事も想定して作業する必要があることを実感しました。

 

オールコルクの場合もグリップ部分とフィラー部分に分けてコルク接着するなどもう少し配慮が必要でした。

 

このロッドはFairy Reel専用ロッドにしようと考えており、フィラー部分も専用サイズで加工しています。

ラッピング2pcsロッドはシンプルにフックキーパーもなしにしています。

ラッピングのメインカラーは私の大好きなブラウン系です。

トリミングは黒でアクセントにしています。

 

ラッピング自体は6’00”のロッドと言うことでトップガイドとストリッピングガイドを含めても7個のラッピングなので比較的短時間でラッピングを行うことができます。

 

前回のラッピングは6pcsのロッドだったので、各セクションのエンド部分にもラッピングが必要だったことを考えると楽なラッピングなのです。

 

グリップ部分の飾り巻きはシンプルにしましたが、この巻き方は案外時間がかかるのです。

 

3pcsロッドの方はフックキーパーを取り付けました。

6’00”のロッドにフックキーパーは必要ないように思えますが、ロッド全体デザインを考えて取り付けるようにしました。

 

このロッドはオーダー品で、グリーン系のラッピングが好みと言うことで、グリーン系でまとめてみました。

 

グリップ部分の飾り巻きもグリーンのグラデーションと巻き数のグラデーションで遊んでみました。

 

ラッピングが終了したら、エポキシコーティング、ネーム入れ、ウレタンフルバーニッシュ、フィラー接着で完成なのですが、フィラーの加工とCap&Ringも専用サイズなので新たに加工を行なう予定です。

 

バンブーロッドを作製している間に、修理依頼のリールが4台入庫してきました。

 

また、5月には兵庫県でのイベントもあるので、イベント用のGoods作製も行わなければなりません。

GWに明日から突入いたしますが、苗代の準備やリール修理、コーティング、Goodsの加工等々がありまして、釣りどころではありません。

皆さんが遊んでいるときにこそ仕事を進めて、GWが終わったあたりに釣りに行ければいいなと思っております。