前回、ラッピングまで完了していたバンブーロッドですが、エポキシコーティングやフルバーニッシュが終わりました。
フルバーニッシュに関しては、以前より悩みがあったのですが、長い時間がかかりましたが、原因究明出来て、改善出来ました。
コーティングが終われば完成みたいに思われますが、このロッドの場合、Fairy Reelと言う専用のリールを装着することを前提に作製しておりますので、リールシートフィラー、金具類も専用サイズのものを新たに設計して、作製しています。
真竹で作製したロッドにの仕様は
6'00" #2 3pcsで、ショートロッドです。
一般的にショートロッドになると、ピンピンのファストアクションのロッドになりがちですが、そこを敢えてゆったりとキャスティングできるようなスローテーパーにしているのと、真竹特有の繊細なアクションとの組み合わせで私の大好きなアクションに仕上げることが出来ました。
ショートロッドでショートレンジでもロッドが曲がり狙ったポイントにフライを届けることができます。
ショートレンジではロッドに負荷がかからず、ロッドの復元力が得られないために、フォルスキャストを早くして、強引にロッドに負荷を掛けるような見苦しいキャスティングは一切不要です。
できれば、フォルスキャストは最低限にして欲しいロッドです。
なぜなら、ゆったりバックキャストしてもロッドが曲がり、その復元力で意図したポイントにゆっくりとフライをプレゼンテーションすることができるからです。
6'00"のロッドなので、全体的にグリップ周りもコンパクトにまとめています。コルクの数は10個、リールシートフィラー長さは65mmです。
リールはFairy Reelでスプール径46mm リールシート長さ47mmです。
私が加工している一般的なサイズのリールはリールフット長が63mmなので、このロッドには装着できません。
このリールのためのロッド
このロッドのためのリールなのです。
リールシートフィラーの設計、加工、コーティング
Cap&Ring&Checkの設計、加工、研磨、ブルーイング、接着を経て、ロッドは完成しました。
残るはロッドソックスです。
ミシン作業自体は好きなのですが、それまでの採寸や生地のカッティングが少し苦手です。
ミシン作業をするときは他のロッドソックスも同時に作製するので、案外時間がかかってしまいます。
ミシンの途中にアイロン作業などもありますので....。
と言うことで、自分用もぜひ欲しいと思ったロッドの完成です。
唯一の趣味がフライフィッシングと言う方も多いと思います。
その趣味のために自分が稼いだ金を使う。
贅沢なことだと思う方もいるかもしれませんが、これを手に入れるために働いている人もいるのです。
自分の稼いだお金を自分のお気に入りの一品のために使う。お金のお使い方の上手い人だとつくづく思います。
働く意味を考えさせられます。