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産地地消

Youtubeや各種SNSで、写真や動画でバンブーロッドの作製方法やリールの加工についての投稿があり、興味深く見ているのですが、そこには個人の性格、または国民性が色濃く出ている場合があります。

 

アメリカ人の作るバンブーロッドではガイドラッピング後のエポキシ塗布は太い筆でスレッドから大きくはみ出してもお構いなしに塗っているシーンをよく見かけます。

ロッドとしての性能が良ければコスメなどどうでも良いといった男らしさを感じる一方、もう少し丁寧に作ればもっと良いロッドになるのにと思うのです。

 

ビルダー個人によってこだわる部分や、納得するハードルの高さに違いがあるのですが、

一個人的には、いくら素晴らしいアクションでもボテッと塗られたエポキシのロッドを欲しいとは思いません。

 

また、他の国のビルダーで、頻繁にSNSにロッド作製途中の写真をアップしているので、その写真を隅々まで眺めていると結構気になることが見えてきます。

例えば、プレーニングフォームが錆びだらけ、傷だらけで、ブランクの削り精度を確保できないのでは?と思うようなプレーニングフォームであったり、

プレーンでのバンブーの削りカスの状態が、ガサガサで、いかにも切れの悪いプレーンで強引に削っていますと言わんばかりの写真を掲載していたり、

もっと言えば、ラッピング途中のロッドの写真を拡大すると、接着面に結構な隙間が開いていたりして、そのような状態のロッドでもそのロッドをNGにせずにラッピングしているということは、そのブランクはOK品と判断していることになるのです。

 

人それぞれ基準が異なるので、何とも言えませんが、バンブーロッドと名が付く商品も実は様々なものがあるということなのです。

そもそもトラウトのいない国でどうやってターゲットとなるトラウトを釣るためのアクションを調整しているのか?

非常に気になります。

そして、そのビルダーのキャスティング技術も併せて非常に気になってしまいます。

 

 

リールに関しても同様です。

出来上がったリールの写真を掲載しているのでFacepleateに擦り傷が入っているのです。

この擦り傷が入ったリールを完成品として掲載しています。

 

合否判定基準は人それぞれであり、基準が低いからと言って罰せられるわけではありませんが、その状態の商品を売ろうと思う気持ちを持っていることが理解できないのです。

 

最近では大陸で加工した安価なリールを安価な値段で販売しているメーカーも出没してきており、その値段で加工できているのは凄い事だ思い、自分にはできないので、感心するのですが、良く写真を観察すると、仕上がりは、まあ値段相応の仕上がりなんです。

 

薄利多売で儲けていこうというメーカーなので、仕方がないことかもしれませんが、安価に買ってすぐに壊れて....。

私もフライを始めた当初は安価なロッド、リールで色々勉強させてもらいました。

 

日本の渓流を釣るのであればその渓流に通い詰めて、一番その渓流にふさわしいと思ったアクションのロッドを作り上げたビルダーのロッドの方が海外のロッドよりも明らかに優れていると思います。

まさに産地地消なのです。

巨大メーカーが資金力を武器に大多数のフライマンが気に入るであろう最大公約数的なロッドを大量生産してもあまり食指は動かないのです。

それよりも、貴方の釣りのスタイルならば、このロッドではないでしょうか?その数字でしか割り切れない素数的なロッドに魅力を感じてしまいます。

 

大多数のフライマンにの心に刺さらなくても、一部のフライマンの心にドンピシャなロッドやリールを作りたいと思っています。

 

日本の渓流に通い詰めて、自分なりのお気に入りのアクションを実現できて、手に入りにくくなったレイズドピラーリールを自作して、漸くお気に入りに囲まれたFlyFishingが出来る環境になりました。

 

是非とも私のお気に入りのアクションを感じて頂きたいと思います。

また、私のお気に入りのリール達もぜひ手に取ってご覧いただきたいと思っております。