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Buddy Bi-Metal Reel

久しぶりにBuddy Bi-Metal Reelの加工を行ないました。

最近はCap&Ring&Checkの加工ばかりだったので気合が入ります。

Bi-Metal Reelの最大の特徴は、Brassフレームとジュラルミンフェイスプレートのコンビネーションです。

Leonardのロンキューシーモデルのバイメタルが有名ですが、私のバイメタルはとにかく綺麗です。

世界一綺麗なバイメタルだと思います。

その代わり、時間がかかります。

加工時間と言うよりも研磨時間です。とにかくずっと磨いています。

 

それで、フェイスプレートの加工に関しては、ジュラルミンの素材を加工して径、厚み整えて、窪み加工を行ないます。

 

別に窪みは必要ないのですが、平面だと味気ないのです。

また、金属の冷たい感じを少しでもなくすために窪み部分を含めてなだらかな曲線にすることで温かみを出しているのです。

 

窪み加工が終われば、研磨あるのみです。

#240,#400,#800,#1000,白棒、青棒、#8000,#12000,#30000の順に研磨していきます。

研磨を始めるとすぐに指先は真っ黒になり、湿式研磨になると爪の中も真っ黒になり、

最近近くなったトイレに行く際にも手洗いに時間がかかり、指先は一日に何度も洗うので、乾燥し、ひび割れてきます。

 

また、研磨による熱の発生で指先はやけどのようになり、これを繰り返すと指の皮が厚くなり、熱を感じにくくなります。

 

一旦研磨を始めるとありとあらゆるものを研磨したくなります。

また、一旦研磨したものは、都の金属との軽い接触でもキズが付きやすいので、保護テープを貼ったり、パーツごとに保管したりすることで傷防止に努めております。

 

今回は右巻き仕様での注文でしたので、S字ハンドルも右巻き仕様に変更です。変更と言ってもS字ハンドルを裏返すだけなんですが、これも綺麗に研磨しているからこそ裏返して使用できるのです。

目につくところはほとんど研磨しました。

フレームを固定する10個のネジの頭も全部研磨しております。

 

また、ノブは鹿角の指定がありましたので、アイボリーになっております。

 

研磨するとフェイスプレートのジュラルミンに反射して綺麗に写真に収めるのが難しいのです。

エボナイトの場合は黒色なので、反射してもあまり気にならないのですが、ジュラルミンの場合は良く反射するので写真は難しいです。

 

兎に角、世界で一番美しいBi-Metal Reelは完成です。

 

それから、発送していたCap&Ring&Checkに関しても特に問題が無かったようで、一安心しております。

 

さて、これからは数台のリールの修理と、グラスロッドの組立、小物類の加工等々を粛々と進めていく予定です。

 

世界一お気に入りのロッドに世界一綺麗なBi-Metal Reelはいかがでしょうか?

DT3F+30y重量150gです。7’06”ぐらいの少し長いバンブーロッドによく合うと思います。

 

沢山作れるリールではありません。

だからこそ、気に入っていただける方に届けたいと思っております。