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Glass Rod G-ballad 7’03” #3 6pcs

Retro Rod&Reelオリジナルブランクスのグラスロッドを久しぶりに組み立てました。

このブランクスは塗装をしていません。

ロッドはサンドとアンサンドがありますが、このロッドはアンサンドを少しサンドしています。

サンドってなんだ?

正解はサンディングです。

サンドと言うのはメーカー側で表面を研磨してツルツルにしたブランクの事です。

 

このロッドの特徴は、私の大好きな至近距離(~5m以内)での扱いやすさが良いのです。

フライフィッシングは優雅な釣りなので、リズムが大切です。

そのリズムがせわしないと嫌なんです。

ゆったりとしたリズムで釣りをしたいのです。

渓流で結構至近距離のサイトフィッシングでロッドティップからほとんどフライラインが出ていない状態でキャストをする場合に、ロッドが曲がらないためにキャスティングのリズムを早めて強引にロッドティップを曲げてキャストをしているフライマンを見かけることはありませんか?

 

そのロッドはカーボンロッドであることが多く、誰でもが比較的にいろんな場所で使用できるような言わば最大公約数的なロッドなんです。

ある程度の距離から遠距離まで何でもこなせるロッドですなどと言ったうたい文句のロッドだったりするんです。

フライロッドは適材適所であり、すべてをこなせるロッドは全てにおいて中途半端なロッドなんです。

すべてが及第点の70点ぐらいのロッドであると思った方が良いと思います。

 

私は至近距離のサイトフィッシングが好きで、バンブーロッドでそのアクションを求めて自分なりにテーパー調整したロッドを何本も作製し、やっとたどり着いたアクションがあります。

しかしながらそのロッドを現流域に持っていくとなるとハードルが高いのです。

それは、高巻きをする際にロッドを片手で持っていると命にかかわるような危険な場所があるからなんです。

源流釣行する際にはマルチピースのロッドをべストの背中に入れて、両手を使って高巻きをしていました。

その当時マルチピースのアクションはやはり硬くて、自分好みではありませんでした。

 

やがて国内のロッドメーカーで気に入ったアクションのブランクを見つけました。

しばらくそのロッドを愛用しておりましたが、そのメーカーも廃業し、またロッド探しに.....。

 

次に見つけたロッドのアクションも気に入っていたのですが、そのメーカーのロッドの作り方が気に入りませんでした。

安価で販売するためだからなのかもしれませんが、ブランクの切断部分がガタついているのです。

 

ブランクを購入して、自分で旋盤で端面部を綺麗に切削して使用してはいたのですが、スピゴットの接着された部分のガタつきはどうしようもなく、また、6ピースのブランクを並べると長さバラつきが数mmあるのです。スピゴット部の長さバラツキもありました。

メーカーにお願いして、スピゴットの接着していない状態で納入してもらっていたのですが、それならば、オリジナルのブランクを作ったほうがいいんじゃないかと思うようになりました。

 

 

オリジナルのブランクを作るんであれば、バンブーロッドで作り上げたお気に入りのアクションをグラスロッドで再現したいと思うようになりました。

現流域でもお気に入りのアクションで釣りが出来る!

この思いで何度もグラスロッドのテーパーを変更し、そのたびにロッドに仕上げては、テーパーを調整するように依頼して...。

やっとたどり着いたアクションなのです。

 

全てにおいて及第点のグラスロッドではありません。

至近距離においては95点、ロングキャストに関しては50点のロッドです。

全てを満足させることは出来ないので、自分の好きな距離で一番おいしい思いが出来るようなアクションに仕上げました。

 

ブランクも軽量化せず、また、ガイド類も敢えて軽量なガイドにはせずに、ラインを通さない状態でもキャストするとロッドの自重でブランクが曲がり、その復元力でリーダーキャストが出来るロッド。そのリズムはゆったりとして心地いいのです。

 

ベストの背中に放り込んで、両手を使って安全に巻いたその先には無垢なトラウトが居ます。

岩の陰からゆったりとしたリズムでフライを数m先のポイントに落とすと何のためらいもなくフライを咥えます。

20cmを少し超える程度の魚体でも柔らかめなロッドを大きく曲げてくれて、少し腰をかがめながら「オットット」と言いながら魚体を寄せてきます。

グリップ内まで曲がる感触を楽しみながらすぐ先の別のトラウトを狙います。

ロッドがトラウトの動きに合わせて自在に動くので、バーブレスフックでもバレにくく、良く曲がるロッドは沢山のフォルスキャストを必要としません。

 

源流域では長いリーダーも必要ではありません。

数m先のトラウトの視界にフライを落とすだけでいいのですから

短いリーダーで良いのですが、私はファールドリーダーを使用してサイトフィッシングのメリットを最大限に高めています。

ターンオーバー性能の良いファールドリーダーの6.5fに5xのティペットを30cm程度つぎ足します。

このティペットに対して6xのティペットを必要長さ(大体5f程度)を足したシステムにして、ティペット交換は5xのティペット端で行います。

これはファールドリーダーの端部のチチワを傷めないための工夫です。

 

ファールドリーダーはタイイングスレッドのUNIスレッドを良く使っています。

癖のないファールドリーダーはティペットと同じようなドリフトをします。

これは、全長12.5fのリーダーティペットシステムでありながらそのドリフトは12.5fのティペットのようにドリフトすると考えると判り易いです。

 

ショートリーダーシステムでピンポイントに打ち込んだフライは12.5fのロングティペットのようにドリフトする。

 

ロッドはショートリーダーシステムでも自重によって曲がり、その復元力でゆったりとフライをプレゼンテーションできる。

近距離なのでアキュラシーも良く、リーダーに癖がないので、ピンポイントにフライが入る。

 

釣れない理由がないのです。

 

話は大きくそれてしまいましたが、今回のデモロッドはオルタネイトラッピングと名付けた2色カラーのシルクスレッドを交互にラッピングすることで2色カラーの中間色を作り上げています。

パッと見ただけではスレッドを交互にラッピングしているようにまみえませんが、よくよく目を凝らしてみると、そこには手の込んだ、時間の掛かるこだわりの技があるのです。

こういった小技はフライマンは大好きだと思うのです。

実際私も大好きなのです。

 

デモロッド完成しました。

販売可能なデモロッドです。

皆様もお目に掛かることができるののか、それとも即座に売れてしまうのかはわかりませんが、結構手間を掛けて、肩こりと眼精疲労と戦いながら作り上げたグラスロッドです。