加工依頼で、対応できそうな加工に関しては出来るだけ引き受けようと考えておりますが、今回は結構数が多くて....。
写真に写っているほかにもありまして、合計100本以上のリールシートフィラーの加工をやっております。
25ｍｍ□×90ｍｍ程度の角材の端面の片側にセンタードリル加工、他方にφ4.8ｍｍ深さ10ｍｍ程度のドリル穴加工を行ないます。
続いて、旋盤の主軸にM6ネジをチャックして、そのネジに対して角材をねじ込んで、芯押し台で加圧した状態で円筒加工を行なっていきます。
25ｍｍ□の対角は35ｍｍ程度になり、そこからφ20ｍｍまで外形加工を行なっていきます。
卓上の非力な旋盤では、1本あたり約10分の加工時間でようやく指定の外径に加工できます。
100本以上あるので、加工時間は1000分、16.7時間になる計算ですが、実際には10本程度加工を行なうと指先やひじ等に疲労が溜まるので10～15本/日の加工になりますので、円筒状に加工するだけでも結構な時間がかかります。
この状態から、指定のドリル径への中心穴加工、更には指定外径への加工、研磨、偏芯加工、研磨と続きます。
これらの工程を100本以上こなすのは結構な作業量なのです。
昨年はリールシート金具を結構な数加工を行ないました。
普段自分ではこれほどまとまった数量加工することはまずないので、貴重な体験なのですが、いつ終わるとも判らない状態で同じ作業の繰り返しは疲れますね！
このような作業は一気に進めようとしても疲れるので、毎日ルーチンワークとして、気が付けば終わっていたといった風に加工を進めるのが良いと思うようになりました。
3月中は当面このルーチンワークが続きます。
今年は年明けから結構リールの修理依頼も舞い込んできて、
・ノルウェーのバックワインダートラウトのベアリング洗浄
・HARDY Bros. フット加工
・トラッタリール ノブ交換
・ORVIS CFO1.2.3ノブ折れ修理
・SUSSEXリール フットガタツキ修理
・Biｌｌ Ｂallan クリック修理
・フルーガー メダリストクリック修理
・ＨＡＲＤＹ ユニーカ ノブネジ修理
・ＤＡＩＷＡ ファントムノブ修理
・フルーガー プログレス センターネジ加工
・ＭＡＲＴＩＮリール リールフット加工
・ＨＡＲＤＹ Ｂｏｕｇｌｅ センターネジ加工
・ＯＲＶＩＳ ＥＸⅢ ノブ修理
・Ｂｉｌｌ Ｂａｌｌａｎ クリック修理
・ＨＡＲＤＹ Ｍａｒｑｕｉｓ カシメ修理
・Ｂｌｉｓｔｅｒリール クリック部のプランジャー追加
・Ｌｅｏｎａｒｄリール ノブ加工
ざっとこんな感じで修理を行っております。
写真はＨＡＲＤＹ Ｍａｒｑｕｉｓ カシメ修理で、カシメは出来ないので、カシメ形状に似たネジタイプに変更して修理を行ないました。
おおよその修理金額ですが、ノブ交換に関しては、自分が加工しているサイズのノブであれば4000円程度、一から作る形状のノブの場合は、ザブトンの有無や折れ込んだネジの状態等にもよりますが、5000円程度で修理加工です。
フットに関しても自分が加工しているフットの一部変更であれば、～7000円程度ですが、一から設計して加工するとなると15000円程度になると思います。 ご参考まで！
あとは、コラボしませんか？とのお誘いもあり、電話会議などをしつつ、内容を詰めているものもございます。
ハンドクラフト展でお仕事頂いたものもあります。
作りたいバンブーロッドもあるし、グラスロッドも作らないといけません。
リールもストックを作っておきたいし、釣りにも行きたい。
そんな感じで毎日慌ただしく加工を行なっております。
修理が増えても、修理は儲からないので、安定した生活は望めません。
やはりロッドやリールをもっと増やしていくのが良いのですけどね。
リールの修理同様、自分のリールも丁寧に加工しております。
是非。お気に入りのロッドの相棒に！