フライリールの修理屋さんをやっていまして、100台/Yearほどフライマンのリールを修理しています。
今年も結構修理を行なったような気がします。
その中で今日はTed godfreyリールについて書きたいと思います。
修理内容は写真からも判るようにS字ハンドル中央のセンターネジと、リヤ側のセンターネジがそれぞれ無くなってしまったとのことでした。
いつもの悪い癖でよく観察せずに見積もりをして、いざ修理をしようと思うと自分の思ったことと異なる典型的なミスを犯しました。
S字ハンドル中央のセンターネジはUNC-No.4サイズのネジで、ねじ切りプログラムを作成しているので問題なく加工を行なうことが出来ました。
リヤセンターネジは3/8インチと言うことはネジ径を計測して確認済みだったので、手持ちのタップで加工可能だと思い込んで見積もりを行なったのでした。
ネジ加工して合わせてみると2回転位は問題なくねじ込めるのですが、ロックが掛かってねじ込めません。
そうです、ネジ径はあっていますが、ピッチが異なっていたのです。
手持ちのタップとリヤセンターのオネジを見比べてみると、リール側のオネジの方がピッチが細かいのです。
こういう場合は、餅は餅屋と言う言葉があるように、Tedさんに確認するのが一番です。
以前からFacebookで繋がっていることを覚えていましたので、メッセンジャーでス阿新を添えて聞いてみるとすぐに返事がありました。
そこは3/8-40だったと思うよ!との返事に、すぐにお礼を送信して、タップを探しました。
JIS規格では、並目、細目とあるようにユニファイネジにもUNC,UNFと言う規格があります。
今回私が予想していたのはその規格とは異なるUNEF3/8-32だと思っていたのですが、3/8-40ともっとピッチが細かく、UNS3/8-40と言う規格だったのです。
なかなかタップも見つからず、やっと見つけたものは海外製で少し出費があり、加工代とほぼ同じと言う何とも悩ましい結果となりました。
気を取り直し、タップ加工してみると、問題なくリールに収まったのでした。
UNSと言う規格に関しては、初めてで、また一つ賢くなることが出来ました。
また、判らないことは、知っている人に教えて頂くのおが一番の近道です。
ですが、何でもお直ぐに聞くのではなく、それなりの努力をしても判らない場合に限る方が賢明だと思っています。
今回はこのリールを作製した本人に直接聞くことができ、また、快く回答して頂いたことに感謝です。