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リールフットの加工

リールフットはいわゆるリンゴ割りと言われる手法で作製しています。

今回はニッケルシルバーでリールフットを加工しています。

 

φ25mm×67mm程度のニッケルシルバー棒を準備し、ドリル加工と中ぐりバイトで内径18mmの貫通穴を加工します。

続いて写真のように外径24mmに加工した後になだらかなテーパー加工を旋盤で行ないます。

加工後、全体を研磨します。

ここまでが第1段階の加工となります。

 

続いてこのテーパーの付いたパイプをフライス盤にセットし、リールフットの輪郭形状に切り出します。

円筒部分360°を3分割した120°間隔で3セットのリールフットの輪郭加工を行なうのです。

この3分割がリンゴを割っているように見えることからリンゴ割りと表現しています。

この輪郭加工時に同時にピラーが載る部分をボールエンドミルで加工しておきます。

 

円筒状態で研磨しているものの、輪郭加工を行なうことでエンドミルのツールマークがついてしまいます。

また、パイプ状のφ18mmに中ぐり加工した部分もツールマークがついているので、この部分についても研磨加工が必要です。

1つのパイプから120°間隔で輪郭加工を行ない、3セット分の切り出し加工が終わったリールフットの、輪郭加工部分、リールフットの裏面部分は先ほど言ったようなツールマークが残っているので、研磨していきます。

 

#120、#240、#400、#800、白棒、青棒の順に研磨していきます。

結果的に、リールフットの表面は円筒状態のときに研磨して、輪郭加工後に輪郭加工部分とリールフット裏面の研磨を行ないます。

すなわちリールフットは見える部分すべての部分を研磨する必要があるのです。

輪郭加工の研磨は1個当たり10分程度かかります。

リールフットの裏面はφ18mmに中ぐりバイトで加工しているのですが、L=67mm

なので片側から33.5mmずつ中ぐり加工しているのですが、両端側から中ぐり加工を行なっているのでつなぎ合わせ部分である中心部分は加工部が完全には一致せず、研磨する際の研磨代が大きくなるのです。

このため、研磨時間は1個当たり20分程度の時間が掛かり、リールフットの加工は加工時間もそうですが、研磨時間も結構な時間が掛かってしまいます。

 

このリンゴ割り方式でのリールフットの加工方法は途中まではリールフット3個同時加工が可能なので効率的なのですが、その反面、1個だけのリールフットの加工依頼があった場合においても3個分同時加工になってしまうのがデメリットです。

 

と言うことで、1個だけのリールフットの加工依頼の場合は結構な加工費用になってしまいますが、ご了承ください。