
我が家から高速を飛ばして1時間も走れば、白い砂浜に到着する。
照りつける太陽はビーチパラソルを突き抜けて肌に刺さる。
35℃を超える気温はもはや砂漠の上にいるようで、湿った南風は汗を乾かすことすらできない。
ここはどこだ?
少し意識もうろうとした中で考える。
水着の彼女はどこに行った?
少し酔ったのだろうか?

照り付ける日差しにやられたらしい。
ここは高速を飛ばさなくても車で3分の我が家の畑
ジャガイモ堀の途中に幻覚を見たらしい。
土の中は40℃を超え、ジャガイモは少し腐り始め、異臭を放つものもある。
手で掘り進めながら暑さのために大きくなることのできなかったジャガイモを収穫する。
余りにも日差しがきついので、休憩用にビーチパラソルを持ち出したのでした。
妻と二人、お互いに凄い汗で、それが日差しで乾き、また汗で濡れる。
これを繰り返すことで、それぞれ独特の異臭を放ちはじめ、一緒に車に乗り込むとお互いに顔をしかめる。
でも、一人では、心が折れてやってられないことも、二人で汗をかくことで何とか頑張ってやって来れることは間違いなく、これが夫婦なんだと再認識することが出来ました。
これは先週のお話。

今週は、田んぼと畑の草刈りです。
既に35℃を超える気温の中、午前中に2.5時間
午後は夕立による中断をはさんで1.5時間
計4時間の草刈りは相当堪えます。
3リットルもの水分と塩タブレットを噛みながら、いつか終わるだろうと信じながら草刈りを行なっていたのです。
日曜日から金曜日までリール加工したり、ロッドを作ったり、リールの修理をしたりで慌ただしく過ごしていますが、ほとんど歩くこともなく、体力を消費することもありません。空調の整った部屋の中で、音楽を聴きながらだったり、コーヒーブレイクを挟みながらの仕事をしている日々が、土曜日には一転し、炎天下の中重労働する日々が続いています。
これを辛い日々ととらえるのか、リフレッシュと捉えるのかで、大きく気持ちが変わります。
この辛い作業を乗り越えると、次の日からの作業は楽に感じてしまうのです。
空調の整った部屋で、コーヒーでも飲みながら過ごせることに喜びすら感じてしまうのです。
そのための修行と言うか、モチベーション維持のための儀式のようなものなんです。
この修業があるからこそ、細かくて時間の掛かる作業も耐えられる忍耐力が身につくのだと信じています。
毎日暑すぎる日々が続いています。
私が小さかったころよりも5℃ぐらいは気温が上がっているような気がします。
気候変動、米不足、野菜の高騰、食卓を脅かすことの多い時代ですが、私の家族たちには何とかそれらの苦悩を味わうことなく、私の育てたモノを美味しく味わってもらいたいものです。
当然、フライマン達にも私の育てた、ロッドやリールを存分に味わっていただきたいものです。
修行を積んだ者が作り上げるモノは一味違うんだと思われるよう、これからも小さい事に拘り、時間を惜しまない姿勢を貫いていきたいと思っています。