色んなGoodsを加工していますが、加工する物毎に材料コストは異なります。
例えばTrout Magnetに関していえば、材料は花梨瘤材ですが、いろんな加工で出てきた端材を利用することでウッドの材料コストはほぼ0円にすることができます。
それ以外にマグネットや安全ピン等が必要ですが材料コストとしては10%以下に抑えることができます。
反対に材料コストの高いものではFly Boxが挙げられます。
まず所望の厚みの材料(花梨瘤材)はないので、厚みのある材を購入して、加工してもらってFly Boxのボディー側とカバー側の厚みの材にします。
それ以外にヒンジ部分の材料、仕切り板部分の材料が必要になります。
トータルで考えると結構な材料コストになるのです。
ちなみにこのFly Boxは薄めのコーティングなので販売価格21000円です。
そのうち材料費が占める割合は30%以上になってしまうのです。
Fly Boxのベースを一例にして説明しますと、加工後のサイズが幅110mm奥行70mm高さ20mmほどのボディーですが、写真を見るとそのほとんどを除去加工しているのです。
加工用語でいうとフライを収納する部分をポケット加工すると言います。
この加工はエンドミルによって材料を除去加工するので、高価な材料の大半は木屑となって消えてしまうのです。外周の加工は輪郭加工と言って細めのエンドミルで外周をなぞることで切断加工していきます。
このように1枚板からポケット加工を伴う加工を行なうと材料の80%ぐらいを除去してしまうためもったいない加工になってしまうのです。
仮にこの板材が4000円だったとすると3200円分は削って捨ててしまうことになるわけです。
これがポケット加工なのです。
こちらは内側も外側も輪郭加工を行なったものです。
フライを収納する部分に関しても輪郭加工を行なうことで、仮に3mmのエンドミルで加工した場合内側の最大幅104mmに対して98mm幅の材料が残ることになるのです。
奥行きが57mmに対して51mm幅の材料が残るので、幅98mm、奥行き51mmの板材が残るわけで、この材からフライパッチなどの小物を加工することが可能となるわけです。
当然底部分がない加工なので後から底部分を加工して貼り付ける作業が必要になりますが、木屑として除去加工することがない分材料コストは抑えることができます。
マトリョーシカのように切り出すことでさらに小さなケースであったりGoodsを作製することができるのです。
底部分に関しては仕切り板と同じ厚みにすれば新たに厚み加工を伴う加工依頼をする必要もなく、材料コストを15%とか、それ以下に抑えることが可能になるのです。
当然、材料を貼り合わせることにより見た目の問題であったり作業量が増えることが予想されますが、トータルでの販売価格も抑えることが可能になると考えられます。
限りある貴重な資源ですので、木屑にすることなく、効率的に消費できるよう設計を含めた知恵を絞っていけたらと考えています。
この考え方はFly Boxに限ったことではありません。マグネットリリーサーやリールの加工でも同様に除去加工を出来るだけ少なくする材料取りを考えていこうと思っております。
