現在、グラスロッドの組み立てを行っています。
入手したブランクを組み立てるバージョンとブランクを一部加工したバージョンを組み立てています。
入手したブランクを加工する方に関しては、5’11”の#2 3PCを切断して6PC化しています。
6PC化すると、3PCの時のスピゴットフェルールが長すぎるような気がして、先端部分を少しカットしました。これに合わせて、切断してフェルールのない部分にグラスのフェルールを加工して接着していきます。
ブランクをカットするのは糸鋸で行います。切断面がガタついているので端面を旋盤で整え、各セクションの長さが規定になるように調整していきます。
この手間を惜しんでガタついた状態のロッドを見かけることがあるんですが、端面がガタついているとロッドが曲がって負荷がかかったときにガタついた端面の一番弱い部分から亀裂が入ります。
なので、弱い箇所がないように均一な端面にすることが重要なのですが、これを怠ったロッドが散見されます。
5’11”を6PC化すると仕舞い寸法が325mm程度になり、非常にコンパクトでフライベストの背中にすっぽりと収まります。
普段はバンブーロッドを使用する場合でも、常に背中にこのロッドを忍ばせておくことにより、バンブーロッドにアクシデントがあった場合でも釣りをあきらめずに継続することができます。
もちろん予備ロッドではありません、ショートロッドですがピンピンのカーボンロッドとは異なり、復元速度がカーボンの比較してゆっくり目で、ショートレンジのキャスティングにおいてもフライラインの荷重により十分にロッドが曲がり、その復元力によりフライを目的のポイントまで運んで行ってくれます。
ショートレンジを釣る場合にはロッドを大きく振ることは必要ありません。
むしろ、振るという動作よりも、ロッドを止めることを意識して、しっかりとフライがターンオーバーするまで待つことが重要です。
この、止める、待つという動作が初心者の方は苦手なようで、どうしてもフライを遠くに飛ばしたいのでロッドを大きく振ってしまいがちになりますが、数メートル先のポイントにフライを運ぶための動作としては力など必要なく、ループ幅をコントロールためのフォワードキャストとバックキャストとの角度だけに注意すれば良く、しっかりと止める、フライがターンオーバーするまでしっかりとロッドを止めて待つことを注意すればよいと思っています。
この、止める、待つができれば、ロッドの角度(アーク)によってループ幅が変わることが理解できると思います。
ループ幅は狭い方が空気抵抗が少なく、同じ労力でより遠くにフライを飛ばすことができます。
すなわち、実釣においてはループ幅を狭くすることができれば、風の抵抗も気にならず、疲れないキャスティングができます。
ホールができるのであれば、ロッドハンドはロッドの角度を規制するだけの力だけでよく、あとはラインハンド側のホールで力をコントロールすれば、全然疲れずにナローループを作り出すことができます。
ショートレンジの釣りはフライラインがてぃっぷからあまり出ていない状態でのキャスティングになるので、ロッドのアクションが釣りやすさを大きく左右するのです。
バンブーロッドは質量があるので、ラインを通さずに振ってもロッドの重みによってロッドが曲がってくれます、ロッドが曲がればその復元力によってフライラインを飛ばすことができます。
反対に軽いカーボンロッドはロッドのアクションにもよりますが、ラインを通さずに振ってみるとロッドはあまり曲がらず復元速度も速くなります。
これは曲がりが少なく質量が軽いので、早く元の位置に戻ってきてしまうのです。
フライラインがティップから1~2m程度しか出ていない場合はラインの負荷が小さいためロッドの曲がりが少なく、すぐに元の位置に戻ろうとするのでフォルスキャストのリズムが早くなるのです。
また、負荷が少なくロッドが曲がらないので、ロッドを曲げるために力を入れて強く振るとすごく早いリズムでフォルスキャストすることになります。
この早いリズムは優雅ではないんです。
止める、待つ時間などないのです。
なので、バンブーであったり比較的柔らかなグラスロッドのように自重により曲がろうとするロッドを使用することでゆったりとしたリズムの中で、止める、待つ動作をすることが重要で、その動作が優雅なキャスティングに繋がります。
ショートレンジの釣りは闇雲にフライを打ち込むのではなく、トラウトのいるポイントを見つけ出すことが重要です。
流速、深さ、底石の状態など色々と見極めることが重要ですが、流速に関しては歩く速度程度の流れを見つけることです。
30cmも水深があればOKです。
自分がトラウトならば餌が流れてきやすく、体力消耗が少なく、すぐに逃げ込める場所付近にいるはずなので、トラウトの気持ちになって流れを見ると良いと思います。
いま作製中のロッドはショートレンジも得意なグラスロッドなので、トラウトを見つけてからキャスティングを行う、いわゆるサイドフィッシングの楽しさを教えてくれるロッドになっています。
新緑の中で映える若葉カラーのロッドです。
