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ORVIS CFOⅡDiscの修理

ORVIS CFOⅡDiscの修理依頼がありました。

ドラグ調整ノブ紛失&ノブの脱落防止ネジ折れ込み事案です。

ドラグ調整用のノブの紛失防止ネジはドラグを緩める方向に回してもノブが脱落しないように逆ネジ(左ネジ)になっています。

これを知らずに分解しようとしていつもの要領で反時計方向に回すとNo.2のインチネジ(約2.1mm)は簡単に折れ込んでしまいます。

 

今回はまず、この折れ込んだネジの救出から行いました。

旋盤にチャックしてCドリル加工したのですが、折れた部分がフラットではなく、また、固いネジ材料なのでCドリルが逃げて中心に穴が開きませんでした。

それでも強引にドリル加工してみましたが、ネジ部分をDカットしていて、この部分の肉厚が薄いため、ドリルが肉厚の薄い部分から顔をのぞかせ、NGに!

 

このDカットされたパーツも併せて加工することとなりました。

このパーツは裏面でDiscを押さえつける機能も持っており、ドラグノブを締め込むと反対側で樹脂スペーサーが平面に押さえつけられてブレーキがかかる構造になっています。

 

Dカットされたパーツはφ12mmの真鍮棒から加工していきます。ネジ部分を加工しDカット形状にフライス盤で加工し、突っ切り加工して、クリッカーを搭載する部分を加工していきます。

当然ながらネジ部分にはネジ穴加工が去れており、左ネジのメネジ加工をしています。

 

ドラグノブは純正は樹脂製ですが、せっかく加工するならということでニッケルシルバーで加工しました。

ローレット加工を行ない、脱落防止ネジのネジ頭が収まるように座グリ加工を行なっています。

脱落防止ネジもニッケルシルバーで加工し、左ネジに加工しました。

本来であれば、DカットされているネジはユニファイネジのNo.8 で、左ネジはNo.2なのですが、今回はメートルネジで加工しています。

No.8は約4.1mmなのでM4を使用し、No.2は約2.1mmなのでM2を使用しました。

リールに組み込んでドラグ確認を行いましたが、通常通りにブレーキがかかります。

樹脂製とは異なる輝きがあることで高級感も出ているように感じます。

 

今回はDカットされたパーツの加工は想定外でしたが、このパーツも加工できることがわかりましたので今後さらに修理の幅も広がることでしょう。

 

CFOはHARDYよりもどの部分のネジも一回り細いネジを使用しているようなので、転倒や落下により、ノブのネジの破損が多いようです。

 

ネジ部分の修理は、ネジを作り直せば問題ない場合もありますが、ほとんどが上記のような転倒や落下による衝撃で破損した場合、ネジが折れ込んだり、メネジ側のネジ山が潰れていたりすることが多いです。

その場合は新たにネジ加工を行ないますが、私もすべてのユニファイネジ用のタップをそろえているわけではありませんので、メートルネジに変更する場合も多々あります。

 

ユニファイネジの場合、UNC,UNFと別れており、これはメートルネジでいう並目ネジと細目ねじに相当するんですが、それ以外にUNEFと言った極細ネジ規格もあり、中々ややこしいのです。

 

今回の修理も何とか修理でき一安心です。